まずはインタビュイーのほちょさんの紹介です。
- 半導体系の総合商社に就職。商社マンとして海外出張も!
- 主に月1~2回ほど台湾出張をこなしつつ、X(旧Twitter)で楽しいポストをつぶやいたり、出張の様子をつぶやいてくれる。
- お酒は相当強いようで、50度以上もあるお酒をショットで8杯以上あおっても次の日は動ける酒豪。
- ブロガーとしても活躍中!


いやー、どうもどうも!最初から天然ボケかましてしまって申し訳ないw
※実は、このお仕事対談の前に間違って2つスペースを開いてしまったようで、声が二重に聞こえるハプニングがありまして、スペースを開きなおしてのスタートでした。



いや、さっきのスペースがピークだなw
対談の概要は以下の通りです。ぜひ最後までご覧ください!
- 「商社」を端的に表すと、メーカーさんの代わりに営業をする仕事。
- 商社マンのなり方は、大手と中堅・中小で異なる。大手は学歴重視。
- 商社の具体的な仕事は、メーカーさんから依頼を受けて、商材を売り込むこと。国内・海外問わず。
- 商社マンの待遇は他のサラリーマンに比べてよい状況。給与も高め。
- やりがいは「この商品を世に広めたのは自分だ」という自負。あと感謝の言葉。
- 自分の子供には勧めないが楽しい仕事ではある。
商社についての概要—製造元の代わりに営業をする仕事


商社は製造元の代わりに営業をする企業
——商社マンって、具体的にどんなお仕事をするのか、そこをまずお聞かせいただければなと思うんですけど。
商社って言うと、ふわっとしたイメージだと思うんですよ、多くの人が。で、簡単に言うと、仕入れ先というか、サプライヤーというか、製造元の商品を、代わりに営業して代わりに売ってあげる、簡単に言うと、営業代行みたいな感じですね。
——物流に載せるというか、これを売ってほしいんだっていう依頼を受けて、その、売り込み先に売り込みに行く、みたいな。でっかい営業みたいな感じですかね。
商社の会社の規模にもよるんですけど、営業力を持たないメーカーさんのために、代わりに営業して物を売ってくるというのがあります。
例えば、パソコンを作ってるメーカーさんで、ベンチャーとかスタートアップってありますよね。いいものは作れるけども、果たして市場でいいとされるのか、それを調査する余力もなくて売り先がわからない。
加えて、そこに対するコネクションも一切ないとなったときに、自分たちの出番なんです。
やっぱり業界に精通していて情報を持っているのが、日本の商習慣だと商社になるんですよね。 うちの商品を売ってくれという風にご依頼いただいて、それをどういう市場のどういうお客さんに売っていこうかっていうのを考えるのが、僕らの仕事ですね。



ということは、ほちょさんの場合は専門商社になるって感じですか?



一応、位置づけは総合商社なんですけど、私が部署でやっている業務としては、専門商社に近い感じです。
5大総合商社とは—三菱商事、三井物産、伊藤忠、豊田通商、丸紅
——丸紅とか伊藤忠とかは総合商社ですよね?かなりでかい。
相当規模でかいですね。商社って、昔は9大商社だったんですけど、今、7大商社かな。 で、だんだん5大商社に今なってきているんです。最大手は、一時期伊藤忠だったんですが、今はトップスリーが、三菱商事、三井物産、伊藤忠。
ここに丸紅とか、ちょっと今もう外れちゃったんですけど、兼松とかこういう商社が入ってきますね。


商社マンのなり方は?—大手と中堅・中小でなり方は変わる
商社に就職するのはあみだくじで決めた
——何となく商社の仕事については理解していただけたのかと思うのですが、では、どのようにしてほちょさんが商社に就職したのか、なぜ、商社を選んだのかっていうところなんですけどいかがですか?
私も、大学で就活してる時に商社がどういう仕事かは一切知らなかったんですね。で、特に興味もなくて。
でも、就活でお世話になっている先輩から商社に向いてるよって言われて、英語が好きで勉強してきたので、それが生かせるとも。
——それで商社に入ったんですね。
はい、旅行代理店をねらっていましたが、先輩に相談したところ、転職するなら旅行代理店のノウハウが他で使いにくいと言われ、商社の営業なら他の業界でも活躍できるし、コネクションも作りやすいと勧められました。
——内定は何社もらったんですか?
6、7社ぐらいもらいました。で、最終的に旅行代理店と商社の2択になって、迷って迷って先輩にまた相談に行ったんです。したらもう運に任せなってことになり、あみだくじを作ってもらって選んだら商社だったんです。
じゃあ東京に行くかって東京に来た感じですね。
——なるほど、面白い(笑)それがほちょさんの商社マンのなり方だったんですね!
そうですね、どっちでもいいかなってのが正直なところだったので。



まさかのあみだくじってほちょさんらしいですね(笑)
商社マンのなり方は大手と中堅・中小で変わる—大手は学歴重視


——商社マンってやっぱり大卒資格が必要になりますよね?
いや、そんなことはないですよ、いろんな業界に商社ってあるので。
みなさんがイメージするとかニュースで見るのは、さっき言った三井物産とか三菱商事、伊藤忠とかですけど、いろんな業界に商社ってあるんで。
医薬業界とか半導体関係だとか。例えば、飲食関係も食品の卸とかも広く言えば商社なので。業界かかわらず、間に入って仲介するのが仕事なので、コンサルに近いようなイメージですかね。
——なるほど、でも大手だとやっぱりどこの大学を出てるかってのが大切?
そうですね、大手だとどこの大学を出てるかで履歴書ではねられるので、大手に行きたい場合は基本的にはよい大学を出ていないとダメなんです。
大手商社に友人がいますけど、コネ入社とか中途採用とかないので、新卒で実力で入社しなくてはいけません。中途で入る場合はヘッドハンティングなので、なかなか難しいです。
——採用は新卒のみで縁故採用全く無しですか!それは狭き門ですね!
で、商社って大きくカテゴライズすると総合商社と専門商社に二分されるんです。で、総合商社って簡単に言うと「何でも取り扱いますよ」っていう商社なんですね。専門商社ってのは一定の商品、一定の業界に限ったものだけを扱うんです。
ブロガーの方が多いので、分かりやすい例だと、特化ブログが専門商社です。
で、総合商社はさっき言ったように何でも取り扱いますよ、何でも紹介しますって言う中で、大手商社、中堅商社、中小商社ってあります。大手は三井物産とか三菱商事とか。その大手がやらない部分をやるのが中堅で、各地方に散らばっている地場の商社が中小ってイメージですね。
お客さんと仲良く、それこそ毎日客先に通うような商社ってのが中小。中堅や中小は学歴はそれほど関係ないですね。
——では、ほちょさんが勤めているのは規模的に?
中堅商社ですね、ミドルクラスです。


商社マンに必要な資格は特に無し—ただし、持ってると使える資格はあり
——商社マンになるにあたって、特に必要な資格はなさそうですが、「これを持ってると使える資格」などってありますか?
基本的に資格は必要ないですね。先ほども言った通り、大手の場合はどの大学を出ているかが重要になります。ただ、自分の情報も4、5年前とかの話で、今は違うかもしれませんが。
——ほちょさんって英語しゃべれるじゃないですか。TOEICって何点でしたっけ?
TOEICは890点です。
——890点って相当高いほうですよね!?
まぁ、そうですね、割合で言えばかなり上位の少数に入ります。
——なるほど、では、英語がしゃべれるとプラスとかそういう部分ってありますか?
例えば、これも大手の話ですけど、大手商社の管理職は基本的にTOEIC750点以上ないとそもそも管理職になれないんですよ。
うちの会社は特にそこはまだないんですけど、大手商社を狙うんだったら、TOEICはないとダメですね。マネージャーとか上を目指したい方は上に行けないです。


——他にも何かおすすめの資格とかありますか?
簿記はあった方がいいですね。決算書が読めないとビジネス上厳しいですし、3級は取っておくべきです。3級でもBS(貸借対照表)とPL(損益計算書)の読み方は学びますので、会社の経営状態が分かる状態になります。
——大学の専攻、例えば経済学部に行った方が有利とか、外国語系の学部は有利とかそういうのはなさそうですか?
学部は特には関係ないですね。
——なるほど、やはり大学のネームバリューが大事と。
そうですね、やっぱり商社って行きたい人が多いので、就職の際には大学のネームバリューが大切になってくる感じですね。
商社の具体的な仕事——営業のやり方と台湾出張の謎について
商品の知識はプレゼンテーションできるレベルまで入れる


——ほちょさんの部署は半導体関連だと思うのですが、商品に対する知識ってどの程度求められるんですか?
理想を言えば商品知識はあればあるほどいいんですけど、商社って色んな商品を扱うので、1つの商材にしぼって深掘りするっていう時間があまりないんですよね。
ですので、その商品についてのプレゼンができるか否かが一つの指標になります。
それにプラスアルファ、カタログとかウェブ上で知れること以外の、「カタログではこうなってますが、使うと実際こうですよ」っていう生の声を伝えられるか、ですかね。
——なるほど、そしたら実際に使ってみたり、メーカーさんに話を聞きながら相手方にプレゼンできる状態にしていくという。
そうですね。メーカーさんの工場に訪問して見学するときもあります。製造ラインとかを見たりとか、製造のキャパ、納期とかについて調べますね。
あと大切なのが、従業員の雰囲気とかあるんですよね。勢いがある会社って皆さん明朗で活発な感じがあるんです。逆に、経営が厳しいところは軒並み従業員さんの雰囲気が悪いんですよ。
そういうのも見たり、経営状態を見たり、もちろん商品知識を得たりするためにメーカーさんに訪問するってのはあります。



商品を魅力的に伝えるプレゼン力とか、端的に情報をまとめる力も求められそうだね!あと、経営状態まで見るんだね!だから簿記が必要なのか!
台湾出張など海外出張は頻繁にある


——ほちょさんは台湾出張によく行かれてて、台湾のおいしいものとか台湾の風景などの写真をよくつぶやいていらっしゃいますが、具体的にどのような業務で台湾に行かれてるのかなと。たぶん、海外出張に憧れている方も商社志望の人は多いと思うので、そこら辺をお聞かせいただければ。
私のやる業務としては、日本のメーカー様が海外市場に自社の製品を売りたいと、でも言語の問題があったり貿易実務の部分の輸出入もやったことがない、そういうメーカーさんも当然あるんですよ、中小さんだと。
そこの開拓をしてほしいというのがあって、その依頼を受けて今は台湾市場に営業をかけて、市場性とか商品が売れるかとか実際に受注につながるかを調査しています。
毎月行って営業活動している状態ですね。
——ということは、実際に台湾に製品とかを持って行くんですか?
私の売ってる商材は持ち運びできるレベルじゃないので、実際にはカタログとかプレゼン資料とか、パソコンで持ち込めるデータでお客さんにプレゼンします。
なので、あくまでカタログスペックとか資料上でメーカーさんの商材の良さを伝えなくてはいけないんです。
——なるほどですね、台湾の方で日本のメーカーさんの商品のカタログを見せてどうですか、買いませんかってやっているのが、ほちょさんの台湾出張の理由なんですね!
そうですね。
——逆に、台湾のメーカーさんから日本に売ってくれないかってパターンってありますか?
あります、あります、普通に。そういうのもありますけど、業界によっては協業できる可能性もあるので。
あとは台湾にこういう商材があるぞって私の方から他の営業の人に伝えて、ちょっと日本で営業してみてよっていうのをやることもあります。
——いやー、面白いですね、文化の違う中でフロンティアスピリットじゃないですけど、そういった販路を開拓していくっていうのがすごく魅力的だなって思います。
そうですね、あと海外に会社の経費で行けるのは魅力ですね(笑)
——よくつぶやいてる接待のときの食事、めっちゃ豪華ですよね!あれももちろん経費?








※いずれもほちょさんのXより引用。美味そう。
もちろんです、はい。
——いいなぁ(笑)では逆に海外出張の大変さってありますか?
割と孤独なんですよ。あと責任が重いです、自分の匙加減でいろいろ決まってくることもあるので。メーカーさん側からも期待されているし、会社からも期待されているし、結構精神的にくるものはありますね。
あとは飛行機での長距離移動がやっぱり疲れますね。
商社の選び方—取引の状況を見れば、どの国に行けるかわかる


貿易相手国と商社の取り扱い商品を見ればどの国に行けるかわかる
——今ほちょさんが行くのは台湾だけですか?
いや、今月末(11月)にはタイに行きますね。半導体は今台湾が熱いので台湾が多いですが、タイやフィリピン、ベトナム、マレーシア、シンガポールなどの東南アジアや、商材によってはスイスやドイツなどにも行きます。
これから商社に入りたいという人で、この国に行きたいという思いがある人は、日経新聞とかで日本との貿易相手国の情報を取るといいですね。
日本って輸入国なので、どの国が一番シェアを持ってるかを調べると、どうしてもその国との関係が重要になってきます。
そうなると、その商品を扱っている商社はその国との関係が密になってくるので。
——なるほどですね、商社によって扱う品目も変わるでしょうから、この商品の取引が多いから、その国に行けるはずだという目論見が立つということですね!
そういうことです。
——中小だと国内だけって場合もあると思うんですが、中堅、大手となると海外との取引はほぼ必須という感じですよね。
だと思いますね。日本国内の取引部門もありますけど。
インフラ関連や大きな取引をしたいのなら大手商社


大手商社ってお金の力がすごいんです。
——というのは?
彼らがどうやって商圏を獲得しているかというと、我々中堅や中小はメーカーさんやお客さんのところに足を運んで商圏を獲得していくんですけど、大手の場合はお金の力、つまり、メーカー自体を買収したりして、「うちを通さないとこの商品は買えませんよ」ってやっちゃうんです。
売れそうな商品を見つけるとそこにお金をかけて一枚噛ませろってやるんですよ。やっぱ大手はお金のレベル規模が違うんですよね。
——札束で頬っぺたを叩く感じですね(笑)
本当に大きい規模のインフラ関係をやりたいのであれば、大手の商社がイイと思います。
——今後水素が伸びてきそうな雰囲気ありますけど。
自動車関連だとTのグループ会社かな、やっぱり絡んできますよね。
商社マンの待遇・給与面——待遇は普通だけど、給与はサラリーマンに比べて高い
※お仕事対談の際に以下の待遇・給与面について聞き忘れてしまったため、DMで伺った内容で捕捉しています。
——商社マンの待遇や給与ってどうですか?大手商社は年収1000万オーバーとかよく言われますけど。
うーん、中堅や中小だとどうでしょう。割と普通のサラリーマンと同じなのかなと思います。私はちなみに○○○万円です!(あ、非公開でお願いします!笑)
課長や部長で1000万~1200万前後、本部長で1500万くらいかなと。商社の割には少ないかもしれませんね。
——なるほど、でも水準的には高めじゃないんですかね、一般的なサラリーマンとしては。まぁ、北海道との感覚のズレはあるから、何とも言えないですけど。
関東の30歳前後のサラリーマンの中央値は560万円くらいなので、少し上かもしれませんね。でも中央値ですし、副業されてる方はもっと稼いでそうですね!
——待遇面ではどうですか?福利厚生面は特筆すべきところはありますか?有給取得とかも普通に取れますか?残業代とかもちゃんと出ます?
福利厚生は普通ですね。有給も普通に取得できますし、残業代も全額支給、ボーナスも2.5~3か月×年2回出ます。
その他基本的なものはありますね!
——なるほど、残業時間は月何時間くらいですか?
私の場合は月20前後ですね。会社でも10~20時間以内とうたっています。


商社マンのやりがいとオススメ度——おすすめはしないけど、やりがいはある
商社マンのやりがいは「世に自分が売り出した商品が広まる」という自負
——だいぶ質問も佳境になってきていますが、商社マンのやりがいってどんなところにありますか?
専門商社の場合は、自分が売りたい商品を深掘りして、専門性を高められるので、その商材が好きだったり、営業がすきだったらどんどん高められるので、そこがイイと思います。
総合商社の場合は、新しいものを自分が見つけてきて市場に投下できるんで、要は「自分がこの商品を世に広めたんだぞ」とか、「あ、これ売りたいな」っていう商品に出会うとやりがいを感じますね。
——なるほど、では他にやりがいを感じられるところってありますか?
まぁ、商社って言っても、所詮は営業なので、やっぱりお客さんとか仕入先さんに感謝されるとうれしいですよね。



やっぱりそういうところって基本というか根源ですよね!



それはそうだと思います、貢献できてるなってところにやりがいとか達成感があるので。
自分の子供に「商社マン」は勧める?——自分は勧めない
——自分の子供が「商社マンになりたい!」って言ってきたら、「うん、やってみな」って言いますか?
いや、言わないですね(笑)
——言わないんだ(笑)じゃあその理由はなんですか?
泥臭いんですよ、とにかくね。スーツケース持って、飛行機でバンバン飛び回って、華やかなイメージ持っている方多いと思うんですけど…。
——うん、めっちゃ花形の職業に見えます!
全然全然!やってる本人はそんなことなくて!
扱う金額も大きいし、何億ってお金が動くこともありますし、商品を納めた後の責任もあります。納期の関係とかで謝りにいくことが集中しちゃうときとか、大きなトラブルで平謝りするとか。


——なるほど、それが泥臭い部分ですね。
売った側の責任があるんですよね。お客さんからすると、メーカーがどうあれ、買ったのはお宅からなんだって。「それメーカーに聞いてくださいよ」って営業先から言われたら嫌じゃないですか。
——確かに。家電が壊れたらまず買った電気屋に文句言いにいきますもんね(笑)それで「うちに言わないでください」にはならないですもん。
だからそうならないように、常日頃からメーカーさんと密に情報交換したり、さっき言ったようにならないようにするんです。
決算書読んで、財務状況はどうだとか、資金繰りは大丈夫かとか特に中小さんとかはそういったところ注意しておかないと急に倒産しましたとか0ではないので。
——なるほど、売ったはいいけどそのメーカーがあっという間に潰れました、メンテナンスとかサポートありませんってなったら、買った側は激おこですもんね。
そうですね。結構商社の営業って「うちの商品とは言え、僕らが作ってるわけじゃないから」って逃げる営業さんもいるんですよ。ただ、そこを自分たちの売ったものだよっていう認識を持ってやれるかどうかで、信頼度に関わってくるですよね。
——その大変さを考えると、子供には勧めないってことなんですね。
うん、そうです。あと、今日本では商社って重要視されてないんですよね、昔と違って。今はインターネットがあるから、ものづくりに特化したメーカーさんとかの情報も割と得られたりするんです。
そうすると商社を通さずに直接メーカーとやり取りして取引できちゃうんですよ、間に商社を挟むと手数料が発生しちゃうんで。だから、どう商社が付加価値をつけていくかに一番頭を悩ませるんですよね。



そういった将来性の部分も含めて「自分の子供に勧めない」の言葉だったんですね。ネットがある今と昔では、商社の役割は変わってきた、そして今後も変わっていくだろうね。
自分の「商社マン」の働き方に点数をつけるとしたら何点か——80点、その中身
——最後の質問なんですが、今の自分の商社マンの働き方に点数をつけるとしたら何点ですか?
どうでしょう、80点くらいですか。
——お、80点。優良可の中で行ったら「優」になるラインだと思うんですが、80点をつけた理由を聞かせてもらっていいですか?
1つは、大学時代というか、若い、小さいときからずっと英語が好きだったんで、英語を生かして仕事がしたいという目標を叶えられてる状況なんですね。
——ほうほう、結構英語使いますか、仕事の中で。
はい、使いますね。7、8割は英語です。
——そうか、台湾に行っても、我々は台湾語わからない、あっちも日本語分からないってなるから、英語で話すって形になりますもんね。
そうです、そうです。
あと、海外生活してみたいというのも叶えられつつあるんです。
——そういえば、台湾に長期滞在するって話もありましたよね。
今行っている業務が上手くいけば、来年かそのあたりで台湾駐在がありそうなんです。海外駐在もしたいことだったんで、自分が昔からやりたかったことが叶えられているということで80点ですかね。


——なるほど、すごいですね、自分の働き方がイイなって思ってないと80点って点数付けれないと思うので。
あ、でももう一回商社マンやれって言われたらやりたくないですよ?(笑)
——え、そうなんですか?では生まれ変わったらどんな仕事してみたいですか?
メーカーさんの方がいいですね。この仕事を始めて、やっぱりものづくりしている人って尊敬してるんですよ。
——ほうほう。
結局、世の中にないものを0から作り上げて、世の中をよくしていく、形にないものを形にするってのがすごくイイなって思うんです。
僕は文系出身なんで、その方々の世の中にないものを作るっていう仕事にすごい憧れるというか。
僕みたいな営業っていくらでも代わりがいるんですよ。
でも、ものづくりって業界のニーズとか、もちろん理系としての知識、あと機械とか工業系の知識とか、勉強すればできるのかもしれないですけど、数学・理科を捨ててきた人間なんで(笑)
だから今の歳になって思うと、やっぱりものづくりができる人たちってのはいいなって思います。
(ものづくりに関連して、もし興味があれば「機械設計エンジニア」のまめさんにインタビューした記事があるので、ご覧ください↓)


——では、残りの20点ってどこにあるのかなと。20点プラスするには、こういう風になったらイイな、ああいう風にしたいなって今後の展望みたいなものってありますか?
えーっとですね、私、基本物事8割がたできればイイと思ってる人間なんですよ。なので、今の本業でこれ以上やりたいことってないんですよね。
なので、残りの2割の力は他に回したいってのが正直なところです。
——ブログとかTwitterとかにですね。
もう十分だと、私100点取りたい人間じゃないんで、もう一歩詰めるってやりたくないんですよね。他の事やりたくなっちゃう。
——分かります、0点から80点取れるようになる労力と、80点から100点取れるようになる労力ってさほど変わらないって言いますもんね。
80点ってけっこういいスコアじゃないですか、で、80点取れる人って全員じゃないと思うんですよ。あらゆる物事80点取れたら結構すごいんじゃない、って思ってるんですよね。
でも、やっぱりものづくりとか100点を目指して頑張る人に憧れちゃんんですよね。イチローさんとか大谷さんってナンバーワンを目指して頑張ってるじゃないですか。それがすごいなって。
——はたから見たら120点取ってますよね、あの人たち(笑)
本人たちはそう思ってないでしょうけどね。


おまけ——質問コーナー&感想など
——かっきさんから。自分は中小の建築資材卸商社で現在も働いています。現在は倉庫業務をしていますが、部署移動前は購買担当を10年していました。ほちょさんの話と密接に関係する話なので、すごく親近感がわき、ほちょさんの魅力の根源が本業にあったと感じました。ありがとうございました、ということですがどうですか?
すごくいいコメントじゃないですか。
——もう最高のコメントですね。
一つだけいいですか、購買、営業の敵なんですよ(笑)
——あ、そうなんすか!
購買って、仕入先からいかに安く仕入れるかが仕事なんですよね。
——なるほど。
もちろん、納期の調整とか、重要な役割なんですよ、購買や調達って。
仕入れを安く抑えて、自社の製品に組み込んで付加価値をつける、高く売るっていう。高く売るのは営業なんですけど、じゃあ、もの自体を安く作り上げるのは購買調達さんの仕事なんです。
縁の下の力持ちなんですよね。
ただ、営業からすると関わりたくない部署ですね(笑)
——はい(笑)
私は部署移動、次どこ行きたいって言われたら、購買調達に行きたい、逆に仕入先をいじめたいっていう(笑)「これ、もっと安くならないの?」ってやってみたい(笑)
——営業の痛いところ突けると(笑)
はい。元営業が購買調達に来るとめちゃめちゃ強いですからね。ノウハウもあるし、営業の気持ををわかってますからね。



いやー、本当に「商社マン」という働き方について、とても勉強になりました!ありがとうございました!



こちらこそありがとうございます!商社って働き方について少しでも分かってもらえたら幸いです!
いかがだったでしょうか。
もし他のお仕事も興味があれば、以下の記事をご覧ください。






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